予想通り(?)の則本獲得…
1月16日、読売ジャイアンツが、楽天イーグルスからFAとなっていた則本昂大を獲得したと発表した。
今オフ、則本はMLB移籍を前提に海外FA権を行使したものの、最終的には断念。報道によるとメジャー契約のオファーもあったようだが、急転直下の巨人入団となった。と、言いたいところだが、MLB移籍を断念した段階で大方の予想は巨人移籍だったのではないだろうか。もちろん、則本昂大という選手の実績は分かっているが、果たして今の巨人が目指すべき未来に則本昂大というピースは必須と言えるのだろうか…
則本昂大の起用法
まずは簡単に則本の起用法予想について。
報道では先発起用を前提としているようだが、どれだけの期待ができるだろう。
| 年度 | 登板 | 投球回 | 勝敗 | 防御率 | K/BB | WHIP |
| 2023 | 24 | 155 | 8-8 | 2.61 | 2.52 | 1.15 |
| 2024 | 54 | 52 | 3-4 | 3.46 | 4.00 | 1.31 |
| 2025 | 56 | 56 | 3-4 | 3.05 | 2.15 | 1.43 |
上記は、直近3年間のシーズン成績。
2024年にクローザーに転向し、いきなり最多セーブ(32S)を獲得する活躍。一方で、今シーズンは防御率こそ良化したものの、K/BBやWHIPが示す通り投球内容は悪化。実際、シーズン後半はクローザーの役割を藤平に譲っており、クローザーや勝ちパターンでの起用はメリットが少ないと考えるのが自然。
先発再転向となった場合、2023年並みの成績を残すことができれば今の巨人にとって非常にありがたい存在となるが、2年間の先発としてのブランクや35歳という年齢を考えると、若干の高望み感はある。K/9もここ4年間は6~7台で推移しており、巨人ファンもかつての支配的なピッチングではなく、イニングイーターとして期待することが精神的には良さそうだ。
本当に必要な獲得だったのか…?
2025年シーズン、先発投手の頭数不足に悩まされた巨人は、今オフにウィットリー、マタ、ハワードと外国人を乱獲。もちろん3人全員に期待したいが、日本球界もそこまで甘くない。そのため、ある程度計算可能な則本の補強は、単純に戦力面だけを考えればプラスの補強。ただ、いちファンとして「本当にこれでいいの?」と思わずにはいられない。
非情な戦力差と現実的な目標
まず、今シーズンの巨人の目標を考えよう。
マスコミが質問すれば「リーグ優勝、日本一奪回」と判を押したような回答が返ってくるだろうが、これを心の底から信じているファン、フロント陣はどれほどいるのだろうか。
もちろん勝って欲しいと思っているが、2025年シーズンは首位阪神と15ゲーム差の3位。ここから岡本とグリフィンが退団している事実を考えれば「リーグ優勝、日本一奪回」と簡単には口にできないはず。「外国人選手が全員活躍できれば」「若手が台頭すれば」「戸郷や井上が期待通りの成績を残したら」といったif要素を満たせば優勝できるかもしれないが、計算できる要素はゼロ。正直、現状では「Aクラスに入れればラッキー」というのが現実的な目標ではないだろうか。
現実的な目標から考えると…
「Aクラスに入れればラッキー」を短期目標とすると「1~2年で戦力を底上げしてリーグ優勝、日本一を目指す」というのが、中期目標としてあがってくる。もちろん、若手を起用すれば絶対成長するわけではないし「巨人は常勝球団だ」みたいな意見もあるだろう。ただ、若手は起用しなければ成長しないし、干支一周り以上も日本一から遠ざかっているのに常勝球団とプライドを持つのは、ただの現実逃避である。
実際、外国人選手とベテランに頼って数年間勝ち続けた球団が過去にあっただろうか。一年であれば優勝まで辿り着けても、過去のソフトバンクやオリックスなど、黄金時代を築いた球団は漏れなく生え抜き選手を中心としている。「2008-2012年あたりの巨人は、大物FA選手に外国人選手に取りまくってただろ!」と言われそうだが、当時のFA選手は小笠原に村田、杉内と代表クラスの超大物が揃っており、外国人選手はラミレス、クルーン、グライシンガ―、マシソンにホールトンなど、こちらも実績が半端ではない面子。最近はMLB志向も相まって大物FA選手は獲得できず、NPBの投手レベルアップや円安の影響で、大活躍できる外国人選手は激減。
要するに、今の巨人は「常勝球団という現実逃避したプライドを持ち、時代遅れの戦力強化を行っている老舗球団」というのが、オブラートに包まない場合の印象なのだ。
対案を考えてみよう
さて、上述のように私は今の巨人の編成方針に反対の立場。
ただ、一方的に批判するだけでは仕事をしない国会議員みたいなものなので、対案を考えてみよう。
一つ目は「1~2年で戦力を底上げしてリーグ優勝、日本一を目指す」場合。
この場合は、過渡期のベテランや外国人選手よりも、近未来の期待できる若手の出場機会を増やせばいい。簡単に言うなと自分でも思うが、本当にこれだけだと思う。もちろん「今、勝って欲しいんだ!」というファンからは理解を得られないかもしれない。だが、今の中途半端な方針ではズルズルと年月が経ってしまうだけであり、現在も未来も無駄にしてしまう。新庄監督就任当初の日本ハムまでドラスティックにやる必要はないが、方針としては間違っていないと考えている。
二つ目は「もう補強しちゃったし、今年勝ちたいんだけど」の場合。
いきなり対案というより条件だが「新加入選手の活躍」がまずは必須。野手であれば規定打席、投手であれば規定投球回の到達が一つの目安であり、これを3-4人が達成できればチームの戦力は大幅アップと言える。
もう一つは「チーム方針の変化」があげられる。偶然にも今日、橋上コーチの記事が出ていたが、昨年はOPSがリーグ1位(.672)にも関わらず得点数はリーグ3位(463)。つまり「チーム方針や作戦が得点効率改善につながっていない」のが現実であり、首脳陣側の改善も必須。
ただ、これらが理想通りに進んでも今の阪神に勝てるかどうか…
それくらい、今の阪神に勝ってリーグ優勝というのはハードルが高いと言って過言ではないだろう。
まとめ
則本選手の実績を否定するつもりは毛頭ない。が「今の巨人が獲得すべき選手だったのか」「人的補償のリスクを負ってまで獲得すべき選手だったのか」と問われれば個人的には首を縦に振りにくい。
大袈裟に言えば、今年のリーグ優勝や日本一は望んでいない。その代わり、ツギハギの中途半端な補強はせず、根本からチームを強くするような編成を望んでいるのだ。幸い、泉口や岸田が急成長し、石塚や浅野にリチャードなど、柱となる候補選手は揃っている。
生え抜きが育って、その場しのぎではない補強をして…
そういう巨人をもう一度見れるのはいつになるんでござんしょ。
【引用画像】
https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2025/04/04/kiji/20250404s00001173388000c.html



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